Blog/
ブログ
香りの豆知識

同じ香水を使っていても人それぞれ香り立ちが違うのはなぜ?②

2つ目は体温。香水は体温(熱)に反応して香りを放ちますが、体温が高い人は香料が早く揮発し、より強く香る傾向があります。
一方、体温が低い人は香りがゆっくりと拡散することが多いです。

香りは基本的に混ぜ物です。
いろんな香気成分がちょっとずつ集まってバランスを取って一つの香りを作っています。
これは自然界でも調合香料でも同じです。

例えば「バラの香り」というある何かがある訳ではなく、フェニチルアルコールやゲラニオール、その他様々な香気成分が集まってバラの香りは出来ています。
香水などに使う調合香料もいろいろな香気成分(単品香料)のコンビネーションで香りを作ります。

例外的に原料臭がキツイ化粧品、例えばクリームやクレンジングオイルなどでは、特にその製品が香り推しではない場合に限り、原料臭をマスキングする為に1種類の単品香料を入れる事もあります。
商品コンセプトによっては精油を1種類配合するもあります。
しかし香りを商品の顔とする製品では、基本的に香料のコンビネーションによって作られた調合香料が使われます。
この時使用される単品香料の数は50種類にも及ぶ事があります。

この混ぜ物の中でも揮発性が高かったり、分子量が小さい成分が先に飛びます。
これをトップノートと言ったりします。
熱のかかり具合で揮発速度は変わるので、同じ香水をつけていても体温によって香り立ちが変わるという訳です。
香水を手首や首筋に付ける理由は、動脈があり体温が高いとされているからです。

僕は個人的には服を着た状態で背中(素肌)に付けるのが好きです。
ふんわり長く香るような気がしますし、残り香がさり気ないような気がします。
服がシミになる事もあるので試す際は白い服などご注意下さい。